2021年7月26日 • 所要時間:約4分

素材の重要性:5大デザイントレンド

自然、サステナブル、大胆さが選ばれる

by Haworth, Inc.

素材は、空間のデザインと機能にとって大変重要です。最新のマテリアルデザイントレンドは、COVID-19パンデミックに呼応する形で台頭しました。それは、生活と仕事の空間のための、消毒可能で、快適で、自然な素材です。昨年から、働く場所と働き方に多くの変化が生じています。誰もがチーム、同僚、組織との接点を失うことなく、エンゲージメントを保ちながら新しい働き方を学ぶことを余儀なくされました。 

現在、多くの人が仕事と活動のハブとも言えるオフィスに回帰しています。そして、安全と快適さを確保するためにワークプレイスを模索しています。仕事(場)への回帰を成功させるには、従業員のウェルビーイング、組織の文化、ワークプレイス自体の機能性とデザインを中心に据える必要があります。 

次に、ワークプレイスを改善し、シンプルさ、サステナビリティ、快適さを与える高性能素材を使い、まとまりあるデザインを創り出すインスピレーションを与える5つのアイデアを紹介します。  

ニュートラルなナチュラルさ 
パンデミックは仕事の領域に自然の美意識と要素を持ち込む望みを昇華させました。自然は、心地良さをもたらし、健康によい影響を与えます。自分の空間に取り入れる家具やデコレーションには、自然に囲まれたいと思う気持ちが込められています。自然の素材は、最新のデザインとデザインコレクションの要となっています。  

軽木材やウールのラグやクッション材などの天然繊維は簡単に取り入れることができ、ほとんどのスタイルや感受性に適合します。そして、壁の外にあるより広い世界を連想させます。北欧スタイルの定番、明るいトーンの木材は自然とシンプルさに深く根差しています。このように天然繊維によるデザインで、開放的、軽快、カジュアルで落ち着きある空間を創ることができます。さらに、バイオフィリックデザインには、屋内にアウトドアを持ち込むデザインや建築構造を取り入れることが欠かせません。軽木材や、その他の自然要素は、植物と自然光の完璧なバランスを整えます。 

サステナビリティがもたらすベネフィット 
パンデミックは生活や仕事に引き続き影響しており、それに伴い、より環境にやさしい習慣の定着に向けたグローバルな動きが見られます。環境への影響が改めて評価されています。自然資源を保護する必要性を掲げる集団認識が高まっており、それは意識の高い消費者、より良い世界市民、環境にやさしいインテリアデコレーターを増やしていく起爆剤となっています。米国のある大企業が1000名の従業員と対話した調査では、ミレニアル世代のほぼ40%が企業のサステナビリティのアプローチに基づいて仕事を選択したことが明らかになっています。このため、家具であれ、ファッションであれ、私たちはサステナブルなデザインを開発する新時代に突入しています。さらに多くのブランドが新素材と生産方法のイノベーションに取り組み、また、消費者、製造者、デザイナー、地球にメリットを与える全体的アプローチに従ったデザイン手法を開発しています。

木材、ウール、デジタルニット、Oceanicなどのアップサイクリングによるポリエステル繊維をはじめとしたサステナブル素材は、環境にやさしいだけでなく、高い品質を届けます。従業員のウェルビーイングを大切にし、多様性とインクルージョンを徹底し、カーボンフットプリントの削減に取り組む企業は、大きな成功を手に入れています。これらの取り組みはすべて優れた人材の獲得と維持に直接影響します。廃棄物を削減する再利用素材、リサイクル素材、アップサイクル素材と、ウール、亜麻、責任ある調達による木材などの再生可能素材を追求します。

ジュエルトーン(宝石の色調) 
寛大さと温かみを伝える素材は、ウェルネスや雄大さを体現しています。ジュエルトーンは、気分を引き立てる輝きと自然を思わせる色相により深い快適さを実感させます。働くための空間で、かつてないほどの安心感と感染に対する安全性が求められています。そこに豪華な色彩を加味することで、強いインパクトを与えることができます。 

ありきたりな控えめの色調とパステルカラーは、気分を高めるジュエルトーンの豊かで魅力的なパターンと色相に置き換わっています。虹のそれぞれの色に対応するジュエルトーンがあります。それは、赤であり、ルビーであり、またはオレンジからアンバー、そしてパープルからアメジストへと続きます。美しさと快適さのために高度にカスタマイズできる空間を実現するため、さまざまな色彩と美観を試します。柔らかくしなやかな曲線を描くベルベットのアームチェアでも、大胆なウォールデザインの前に置かれた革製のラウンジシートでも、ジュエルトーンの暖かい、鮮やかな色彩はインスピレーションを与え、気分を高めます。ジュエルトーンはスタイリッシュで、品が良く、快適さを表現します。それは、2021年への多くの人々の思いにピッタリと一致します。

ハッピーな色彩 
昨年は動揺、嘆き、不安を感じて過ごした一年でした。このような感情に対抗するため、気分を明るくし、楽観を感じさせ、元気をもらえる色彩が強く求められました。シャットダウンの指示が解除されても、消費者は各自の空間をさらに熟考するでしょう。そして、空間がどのように機能しているか、先が見通せない時代に自分の空間をどのようにして安心できる聖域に変えることができるか、考えることでしょう。ハッピーな色彩と輝きある中間色でデザインした空間が注目を集めています。 

2021年のカラー・オブ・ザ・イヤーに選ばれたPantoneのUltimate GrayとIlluminatingが与えるポップ感は、すべてが輝き、ハッピーになっていく感覚を与えます。ハッピーな色彩は、メンタル面と身体的なウェルビーイングが危うくなる時代において内面の安らぎを促進します。空間に元気な雰囲気を与えるため、生きいきとしたアクセントを持つ、エネルギー感ある色彩の取り合わせを探します。 

パフォーマンスの力 
パンデミック後の世界でワークプレイスへの回帰が進む中、感情面のニーズに対応することが大変重要になります。毎日使うワークプレイスの座面や天板には、簡単に清掃や消毒ができること、多孔質でないこと、表面を通じて病原体が広がることがないことが求められます。

デスク、チェア、会議テーブルなどがふき取りに対応しているかは、人々や組織にとって重要です。雇用主が安全で健康的なワークプレイスを与えていると考える人材は、躊躇なくオフィスに出勤してくるでしょう。美観を備え、タフな環境に対応した高性能素材を追求します。長時間の激しい使用と漂白剤に耐え、染みや退色が生じない選択肢を探します。

タグ: