2021年5月16日 • 所要時間:約6分
舞台裏の着想とコラボレーション
by Haworth, Inc.
昨年は、世界中の誰にも大きな変化が訪れました。COVID-19パンデミックにより、仕事、生活、娯楽面で適応を必要とする体験をしました。本当に大切なことに対する姿勢が変わりました。そして、自然、人間関係、仕事とチームワークにおける人間関係の意味が変化しました。
毎日の仕事がますますデジタルになっている今、SparkはデザイナーPatricia Urquiolaに彼女の考え方やデザインのアプローチが昨年どのように変化したかをインタビューしました。「ニューノーマル」がどのように2021年のバーチャル展示場、House of Haworthのデザインに取り入れられたかを教えてください。
「House of Haworthでは、最新のアイテムと製品を展示しています。デジタルにはそれなりの限界があると思います。しかし、その一方で、現実世界にはない、自由な創造ができるという、すばらしい側面もあります。その自由さをしっかりとデジタルな表現に取り込むことができるよう、全力を尽くしました。」 Patricia Urquiola アーキテクト兼デザイナー
インスピレーション Kohlerが協力してPatricia UrquiolaとStudio UrquiolaがデザインしたHouse of Haworthは、他では得ることができないデジタル体験を提供します。
「今年は、想像力とインスピレーションから得たアイデアをさらに育てていきます」とPatriciaは言います。新しいHouse of Haworthは自宅のスペースとリラックスの中間にあります。「それは、今までにない関係の融合がある空間であり、また、自然に関連したデザインを施した空間でもあります。」
Patriciaは、人々が求めるのはインドアとアウトドアのつながりであると想定しています。そして、このようなハイブリッドスペースで散歩し、リラックスし、また、ブレーンストーミングやコラボレーションに活用します。自然をシームレスに取り入れた理想的なワークプレイスを思い描くPatriciaは、ミシガン州ホランドにあるヘイワースグローバル本社へ何回も訪れたことを回顧しました。
「その本社は驚くべき建物でした。床から天井までつながる窓には、自然の景色が広がっています。そして、多くの従業員がその景色を眺めながら仕事をしています。季節や天候などの進みゆく時間を余すところなく感じることができます。リラックスや休憩、そしてカジュアルな会話シーンのためにアウトドアに設けた家具類には、より重要な機能があります。それは、人材がその日にどこで仕事をするか選択できる、快適で柔軟性ある空間を提供することです。」
Patriciaにとって、自然には深く、大きな価値があり、また、自然とは過去、現在と未来に通じるつながりでもあります。「それは、自分の中にあり、自分と切り離すことができない存在です。それは、私たちの影のようなものです。そして、将来に目を向けていることを主張するものであり、また、すべての一部でもあります。ですから、私は、自然が私たちの文化の一部でもあると考えます。自然は、文化的なニーズと考え方を形作り、また、それを超越します。」 空間デザインにおける自然的要素とのつながりは、気分や雰囲気を改善し、生産性を高め、ウェルビーイングを促進します。
デザインに対するパンデミックの影響 ヘイワースはCOVID-19パンデミックと、数多くの劇的な変化について考え、自宅でさらに多くの時間を過ごすようになった人々の気持ちと、この状況で得られた教訓に配慮した空間をデザインするように努めています。最近の数か月間、自宅と呼ばれる空間で異なるニーズに対応することを余儀なくされ、自宅には新しい目的が付帯するようになりました。そしてWork from Anywhereの動向が大きな意味をもつようになりました。
Patriciaの自宅はチームのスタジオとしても機能し、また、チームにとって安全な場所でもあります。そこで、彼女はいつも、チームのみんなが自分たちを囲む四方の壁の外に目を向けるよう問いかけています。
「屋上にはテラスガーデンがあり、そして中庭には小さなパティオがあります。それは、私たち専用のものではなく、ビル全体のためのものです。このような共有空間で、隣人たちとより深いつながりをもつにはどうすればよいかを学びました。時には一緒に仕事ができる場合に、密を避けるためチームと中庭で間隔をとって集まることもできるので、便利です。そこにいたときにビルの別のエリアの人が偶然歩いていて、その人がプレゼンテーションのモデルになったことがあります。その後、別の隣人がプロトタイプを見せてほしいと言ってきたのです。」
Patriciaは自然環境の助けによって会話や仕事がとても円滑に進むことに気付きました。「私の家は単なる寝起きの場所ではなくなり、バーチャルな働き方の実験室になりました。例えば、私が生活しているような山岳地域では、春や初秋などあまり寒くないときには、「屋上でちょっと休憩し、そこで話しを続けよう」と考えるように変わりました。Patriciaにとって、アウトドアスペースで作業することはデザインに欠かせないものになりました。
中庭で作業し、隣人たちとの出会いの場を提供するチームへのメリットに加え、Patriciaは家族と過ごすことができる時間が増えたことを喜んでいます。「家族、娘たち、チームとWhatsAppのようなものを作りました。私たちはつながりを保つすべての方法を発見したのです。そして、さまざまなスタイルの食事や料理方法も知ることができました。また、いろいろな話題やアイデアについて深く理解し、話し合うようにもなりました。以前は、そんな時間はありませんでした。」
そして、「誰もが何かが終わっていくのを感じていると思います。そして、これからの数年間、また同じことを感じることでしょう。それがどのようになるかを明確にするのは困難です。なぜなら、今の状況はとてもハードなものであり、多くの人々が習慣を完全に変えることを余儀なくされました。このような困難の中でも、確実な進歩があり、新しい日常が確立されてきました。パンデミックは行動の変化を強要するものだと思います。その中には、一時的な解決方法もあり、また、これまでの方法に回帰し、それを修正する明確な変更もあります。このような困難な時代でも、チームと共に働き続けることができました。そして、私の家とスタジオは、現在、連結した一体となって機能しています。」と続けました。
自宅を構成する空間 都会的な住宅を、くつろぎある自宅に変えることで、Patriciaとそのチームはゴージャスなキッチン、ベッドルーム、バスルームを一体化することができました。これは、2020年のHouse of Haworthからさらに飛躍し、改善した一例です。
ヘイワースとその関連会社がどれほど進化したかを考慮し、Patriciaは「最初に訪れた時、ヘイワースはオフィス家具の会社でした。ヘイワースのみなさん、CEO、社長と会ったことを覚えています。その全員が、『すべてをより優れた形で融合できるよう、あなたの共感とデザインを取り入れさせてください』と言いました。私は、今でもその目標に取り組んでおり、私たちのこれまでの歩みを誇らしく思っています」と言います。
Kohlerとのコラボレーションによる、ヘイワースの様々なブランドの製品の融合は、新しいHouse of Haworthのバーチャル空間を創るためにPatriciaとそのチームが家具、什器、照明、素材を選択するのを容易にしました。デザインは、キッチン、ベッドルーム、バスルーム、パティオを含む住宅全体が私たちの生活と仕事をどのように支えるかを理解し、また示すのに役立ちます。「それは、ウェルビーイングを広げ、強化するコンセプトです。そこでは、仕事と生活がデザインの考え方の大部分を占めます」とPatriciaは説明します。
製品の自然なブレンド Patriciaのデザインに見られる製品の融合には、多くの場合、敬意と目的が伴います。House of Haworthについて、Patriciaは、「私たちは自然な方法での融合を実際に模索しています。それはとても大切なことです。私にとって、重要なのは共に創作する道を開拓することです」と言います。会社が異なれば、その目指すものや考え方も変わります。しかし、話し合い、協力することを選択すると、すばらしいこと—特にデザイン—が起こります。
どこからでも、Patricia UrquiolaとStudio UrquiolaがデザインしたバーチャルHouse of Haworthを見学することができます。キッチンからホームオフィス、そしてアウトドアのプールやガーデンスペースまで、完璧なデザインを補完するコーディネートブランドを見つけることができます。
House of Haworth で、インスピレーションを得られる新しい製品を発見してください