2025年3月11日 • 所要時間:約5分

学生が好む7つのデザイン要素

キャンパス内に学生中心の空間を創る

by Haworth, Inc.

高等教育環境の発展に伴い、今ではキャンパス空間のデザインは学生を引き付け、維持する鍵となっています。今日の学生たちは、コラボレーション、創造性、ウェルビーイングを促進する環境などといった、単に学習する場所以上のものをキャンパスに求めています。

このような期待に応えるため、教育機関はユーザーである学生、教員、職員に焦点を当て、スペースを再構築しています。こうした新たなニーズに応え、高等教育空間の将来を形作るいくつかのデザイン要素を以下でご紹介します。

1. サステナビリティ:長寿命と環境責任を考慮したデザイン

サステナビリティは、学生たちにとっても入学先を選ぶ際にますます重要視されるようになり、30パーセントの学生がサステナビリティを考慮すると回答しています。このような期待に応え、高等教育機関は廃棄物を最小限に抑え、二酸化炭素排出量を削減し、より長寿命の学習環境を作り出すサーキュラーデザイン(循環型設計)の原則を採用しています。

サステナビリティに配慮したキャンパスデザインの主要戦略には、既存の建物の再利用(アダプティブユース)、地熱暖房やソーラーパネルなどのエネルギー効率の高いシステムの導入、低流量設備や雨水収集による節水、サステナブルな資材の使用などがあります。グランドラピッズ コミュニティカレッジ(GRCC)のレイクショアキャンパスを例に挙げてみましょう。このキャンパスは、ショッピングモールの空きスペースを教育の中心地として改修し、アダプティブユース(適応型再利用)がサステナブルデザインの一環となり得ることを実証している好例です。

また、柔軟で適応性のある空間はサステナブルな空間でもあります。GRCCは、変更や展開が可能な固定式とフレキシブル式の教室と実験室の併設を通じて、サービスを提供するコミュニティのニーズに応えるために継続的に取り組んでいます。

2. ウェルビーイングとコラボレーションの空間:つながりとメンタルヘルスを育む

大学生活は学業だけにとどまりません。学生たちにはつながり、コラボレーション、帰属意識を育む空間が必要です。全体的なウェルビーイングは、継続して優先事項と考慮されている要素です。そのため、キャンパスには学生たちが成長できる環境を作り出すデザイン要素が統合されています。

グリーンビル工科大学のプリズマ健康生命科学センターでは、施設の意図的な設計デザインが交流とサポートを促進しています。廊下や階段の踊り場にラウンジチェアとハイトップテーブルを戦略的に配置することで、これらが即席のミーティングや気軽な会話のきっかけとなっています。またスタディポッドやカフェなどの共用エリアは、集中作業と社交場の両方に活用できる、魅力的な空間を提供しています。これらの補助的スペースは、コミュニティ意識を育み、学生たちの発展を教室を超えてサポートするために機能します。

大学のキャンパスに柔軟性、快適さ、自然の要素を優先して取り入れることで、ユーザーに選択肢を提供し、ストレスを軽減し、またウェルビーイングを高める魅力的な空間を作り出します。そしてこれらは、満足度と学業成績の両方に関わる、重要な要素です。

3. 多様性の価値:適応性のある学習環境

かつては静的で柔軟性に欠けていた教育空間は、幅広いデザイン選択肢を提供する家具など、よりモジュール化された要素により、進化を続けています。現代の教室は学生たちの様々な活動をサポートできるよう、再構成が可能な柔軟で動的なスペースになっています。

その良い例が、ダベンポート大学のドナルド W. メイン経営学部です。この学部には、学生、教員、スタッフの変化するニーズを満たせるよう、さまざまなスペースが用意されています。  学生たちがそれぞれ自分の教育体験に関わりたいと望む方法を、どう環境がサポートできるか、それが重要です。学生や教職員は、簡単に移動できる家具を配置することにより、それぞれの目的や好みに応じてスペースを再編成できます。教室には可動式壁と上げ底式アクセスフロアが備わっており、将来的に高い再設計コストをかけずに空間を使用目的に適応させることができます。

4. イノベーションと創造性のハブ:未来の思想家にインスピレーションを与える

イノベーションと学際的なコラボレーションを促進するために、クリエイティブハブとイノベーションインキュベーターを設立している大学があります。これらのスペースは、実践的な学びと技術的な探求を促進するようにデザインされています。

このアプローチの実例が、カルガリー大学の「Hunter Hub for Entrepreneurial Thinking」です。学生が革新的な考え方を身につけられるよう設計されたHunter Hubは、起業家精神を理解し、学生やカルガリー地域の起業家がアイデアを育み、事業を立ち上げるための場所を提供しています。

こうした環境は、最先端のテクノロジーと柔軟なレイアウトを備えており、最先端のプロジェクトを促進できるよう、学生、教員、地域住民、地元企業のコラボレーションをサポートします。イノベーションのための専用スペースを提供することで、教育機関は現実世界の学習体験を通じて教育を強化するだけでなく、急速に変化する世界でも優れた成果を上げるために学生を準備することができます。  

5. コラボレーションと集中のバランス

キャンパスの設計デザインにおいてコラボレーションスペースは不可欠ですが、プライバシーと集中を保てる専用のエリアもまた必要です。個人が熟考、内省、作業できるスペースは、大学の環境をデザインする際に重要な考慮事項です。

ノースウェスト・ナザレン大学の「Conrad Student Commons」は、コラボレーションと集中のバランスが取れている好例です。適応性に優れたスペースにより、学生たちは利用可能なリソースを最大限に活用することができます。大学に配置されている柔軟で移動可能な家具は、簡単に再編成できるため、コラボレーション作業と集中を要する個人作業の両方が容易に実施できます。それゆえ、学生が「一人でも、一緒にでも」いられる環境を作り出しています。

6. 快適さ(と選択肢)の優先

適切にデザインされた空間は機能的であるだけでなく、快適で居心地の良い空間でもあります。選択肢と快適さの両方を重視して施設に取り入れたキャンパスでは、そうしたスペースがすぐに学生たちのお気に入りの場所になります。

ノースダコタ大学の「Union」では、自然と建築を融合させ、学生が屋内からでも屋外とのつながりを感じることができるような設計を採用することで、このアプローチを実践しています。木材と石材を使用した表面、自然光があふれる大きな窓、屋外を連想させる色彩がストレスを軽減し、学生たちの集中力を高めます。暖炉のあるリビングルームは、学生がくつろげるアットホームな雰囲気を醸し出し、また屋外のパティオや緑地は、学生が集まり、遊び、イベントに参加するなどの追加の場所を提供します。学生たちが利用できる「ドロップイン」スペースは、少人数グループでのコラボレーションを促進します。

リラックス、交流、コラボレーション、学習のための包括的で快適な環境を育むために建てられた「Union」には、表面にハードとソフトの両方を取り入れたシーティングスペースを含むラウンジが、各フロアに設けられています。また清掃や消毒を効果的・効率的に行うことができるよう、テラゾー(人工石)、タイル張りフロア、移動可能な家具なども取り入れています。

7. 充電し、内省するスペース

学業で良い成果を上げるにはバランスが必要であり、学生には勉強から離れ、リセットできる空間が必要です。ある研究によると、休憩時間は集中力、創造性、問題解決能力を向上させ、また認知能力とウェルビーイングに不可欠であることが明らかになっています。

ホープ大学では、施設内に設置された思慮深くデザインされた空間が、学生の快適さとウェルビーイングをサポートしています。キャンパス内に位置するヘイワースホテルは、居心地の良いラウンジエリア、豊かに取り入れられた自然光、心地よい補助的家具を備え、学生や訪問者がリラックスしたり、交流したり、静かに考えを巡らせるひとときを過ごしたりできる空間を提供します。

大学のキャンパス内に休憩とリフレッシュのためのエリアを統合することで、学問の厳しさとバランスの重要性を認識した、より支援的な学習環境を創造しています。

次世代に向けた設計デザイン

人材を優先する高等教育機関は、学生、教員、職員を引き付けるだけでなく、エンゲージメント、創造性、ウェルビーイングを育む空間を創出します。柔軟な学習環境からコラボレーションやリラクゼーションのための快適なスポットまで、これらのスペースは将来に備える学生たちのキャンパス体験を形作るものです。思慮深い設計デザイン原則を統合することで、大学は次世代の思想家、革新者、リーダーにインスピレーションを与える空間を提供しているのです。

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高等教育の未来を形作る思慮深い設計デザイン原則について、知識を深めましょう。ダイナミックで柔軟な学習スペースを創出する、ヘイワースのソリューションをご覧ください。

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