セカンドチャンス

いつだって最新の、最高のものが欲しい―。この欲求はおそらく、人間のDNAの奥底に刻まれた何かと結びついているはずです。しかし、この欲求こそが地球を廃棄物と、循環も持続もしない使い捨て経済で汚染してしまったのです。ヘイワースはこの流れを変えるべく、長年にわたって取り組みを行っています。

次の記事は、当初ヘイワ―スのCSR（企業の社会的責任）報告書に掲載されたもので、ヘイワースの全従業員がどのような意思のもと、どのように循環経済にコミットし、かつ新しいものを作り出すのではなく、今あるものを最大限に生かしているのかを解説しています。

ヘイワースの製品は、長年の使用に耐えられるよう設計されています。ほとんどが再生可能／リサイクル可能な高品質素材であることに加えて、ユーザーの安全を守るため、有害物質を排除した、健康に影響を及ぼさない材料を厳選しています。

循環サービスは、ヘイワースの全世界に対する2025年のコミットメントの一部です。質の高い資源の使用サイクルを保ち、廃棄物や汚染をシステムから徐々に排除する設計を行うことで、製品価値を維持し続ける方法を模索しています。

顧客のための循環ソリューション

従来の循環しない経済（ゆりかごから墓場）から、より循環的な経済（ゆりかごからゆりかご）へ。そのシフトの例として、当社の製品寿命プログラムに関するパイロットプロジェクトやパートナーシップをご紹介します。ヘイワ―スはこれらの試験的なプロジェクトを通して、修理、リフォーム、再利用、リサイクル、および／または再製造など、顧客が所有する中古家具のためのサステナブルな解決策を探っています。欧州およびアジア太平洋地域では、リースを含むサービスプログラムの利用機会を設けました。

これらのプログラムは、顧客に多大なメリットをもたらします。プロジェクトや家具の市場性、地域インフラ、市場の需要を鑑みて、ヘイワ―スは循環経済の原則を満たすソリューションを顧客とともに構築します。クリーニング・修理・リフォーム・再製造・リサイクル、さらに再販・寄付、リース・レンタルなど、提携企業を通して中古家具に新しい命や役目を与えるサポートを行っています。

自社スペースでコミットメントを示す

ヘイワ―スは自社製品の性能を熟知しており、その耐久性とパフォーマンスに誇りを持っています。2021年に上海の浦東製造所でオフィスの改装が必要になったとき、ヘイワ―スはサステナビリティ戦略をサポートするため、古い家具を新しいものに取り替えるのではなく、10年前から使用している既存のデスクとチェアをリフォームすることにしました。

オフィスチェアであるZodyタスクチェアは、ベースの塗装とシートの張り替えを行い、新品同様に生まれ変わりました。座面機構、シリンダー、キャスターなどのその他の部品は、10年の時を経ても十分に機能していたため、そのまま再利用しました。これはヘイワ―ス製品の高い品質を証明するものです。

ワークステーションについては、カスタマーソリューション・チームが、従来のAllWays高さ固定式ベンチを高さ調節可能なモデルにアップグレードしました。製造所を活用して金属部品の再塗装を行い、新品同様の仕上がりに。このアップグレードによって、メンバーは姿勢の変化に合わせてデスクを調整できるようになり、健康にも良い結果を及ぼしています。全体的に見栄え良く、環境への影響を最小限に抑えて中古品をリフォームすることができました。

グローバルなパートナーシップ

ヘイワ―スは世界各地で志を同じくする組織とパートナーシップを築くことで、循環経済を推進しています。ヘイワ―ス・フランスは、2011年にValdelia社の設立に参加しました。Valdelia社は、オフィス家具を全国の回収センターで引き取り、木材、スチール、アルミニウム、プラスチックといった主要な素材をリサイクル・再利用しています。

2021年、ヘイワ―ス・フランスはLabel Emmaüs社と提携し、オフィス家具に第二の人生を、最も弱い立場にいる人々に仕事と職業訓練を提供して第二のチャンスを与えることに尽力しました。ヘイワ―スのZodyチェアは、この共同イニシアチブの最初のデモンストレーションであり、Label Emmaüs社の倉庫で再生されたZodyチェアを提供することで、B2Bのお客様に新しい持続可能な購買モデルを約束するものです。やがて、このパートナーシップは、オフィススペースにおけるより幅広い家具ソリューションに拡大することになるでしょう。製品の寿命をさらに延ばし、廃棄物を埋立地からなくし、資材サイクル内に維持することを目指します。

このため、より循環型のビジネスモデルをサポートする新しい方法を発見することが、私たちの戦略とコミットにおいて重要な要素となっています。ヘイワースは環境への責務を果たし、経済成長とコミュニティの反映に貢献する、環境的に好ましいソリューションを探究し続けています。